周りからは評判もよくエリート夫をもつ妻たち。
一見すると幸せな家庭。
だけど奥様は憂鬱で愚痴っぽい人も多い。
周りの人は言う。
「贅沢だよ~。旦那さんできる人だし。」
その言葉、もしかして追い詰めているかも。
※発達障害と人間性は別です。
発達障害があるからといって、人格に欠けるということは決してありません。
モラハラするからアスペというわけではありません。
つらい結婚生活チェックリスト
・夫とは会話がかみ合わない
・夫の怒りのポイントがわからなく気を遣う毎日
・夫は不満を聞いてくれない(「喧嘩はよくない」と言い、逃げる)
・夫に夫婦喧嘩で勝てたことがない
・夫はいつも俺ルールで悪気なく自分は正しいと考えている
・夫は落ち着きがなくミスが多い
・夫は言われたことだけできるが、真意が伝わっていないような違和感もある
・会話で心通じない
・表情が乏しい(表情豊かでも目の奥が笑わない人)
・自分に大金を使うのにふだんはケチ
・結婚・出産で夫は豹変した
・夫にとって自分は空気のように感じる
・夫に何を言っても無駄なようで空しく感じる
◎一緒にいるのにさみしく感じる
◎夫に感情を理解してもらえない
旦那さんはアスペルガー症候群で、あなたはカサンドラ症候群かも?
結婚し、一緒に生活して気付く。
「夫と心が通い合わない。」
「夫が意図や気持ちを受け取ろうとしない、想像してくれない。」
日常的な暴力があるわけではない。
夫は仕事熱心で真面目で優しい。
「男と女なんてそんなもんよ~。」
「どうして見抜けなかったの?」
「好きで結婚したんでしょ?」
「旦那さん高収入でちゃんとした人じゃない。」
「穏やかで優しい旦那さんよ〜。」
「うまく旦那をコントロールしなさいヨ!」
周囲の声に、カサンドラ妻は
「私の努力不足かな?」
「私の甘えかな?」
「つらいと感じる私がいけないのかな?」
と、真面目で責任感の強く、愛情深いカサンドラは自分を追い詰めてしまう。
カサンドラ症候群(カサンドラ情動剥奪障害)とは、夫との情緒的なコミュニケーションが成立しないことが原因で自信をなくし、心身に不調を生じることです。
つまり、アスペルガータイプの配偶者をもつ人に現れる二次的障害。
医学的な診断名ではありませんが、発達障害が世間に認知されはじめたのか増加しているそうです。
アスペタイプは見た目は問題なくみえるため、不満を漏らしても信じてもらえないし、「性格」との区別も難しい。
知的やADHDなど他の症状がみられる場合には発見されることも多くなると思います。が、知能に問題がないと見過ごされがちになる。また、診断されるほどではなくても、傾向の強い方もいます。
妻からみると、夫は常識外れで思いやりもなく、身勝手で、時にモラハラや経済DV、DVともいえる言動をとられます。
「傷ついた。」
「嫌な思いをした。」
と訴えても、壁やAIにでも話しかけるような手ごたえのなさ(わかろうとしない姿)に妻はイライラします。
「感情を受け取ってもらえない」苛立ちから、カサンドラ妻は暴言を吐いたり物に八つ当たりしてしまうことも。
そうするとアスペルガー夫は「妻は暴力的な性格だ。」と捉え、ますます溝も深まります。
一般的に、発達障害は知的や他の疾患との複合型も多いので子どものうちに発見されるし、「大人の発達障がい」も認知も広がり発見されやすくなりつつあると感じる。
だが、アスペルガーは知的にはなんら問題なく、社会に溶け込む方も存在する。
本人も学や社会的地位があると困らないため、家族が振り回され困っていても受診につながりにくい。
したがって、カサンドラ妻は周囲に夫との結婚生活の辛さを訴えても周りに理解されず、二重に傷付いてしまいます。
カサンドラはギリシャ神話に登場するトロイの王女です。
カサンドラ王女はアポロンの求愛を受ける代わりに予言能力を授かります。
しかし、同時にアポロンに捨てられる未来を見てしまったため、アポロンを拒否。
怒ったアポロンは「予言は当たるが誰も信じない」呪いをかけます。(ヒドイ)
トロイ戦争でトロイの木馬が罠だと予言しても信じてもらえずにトロイは滅亡し、カサンドラ自身も非業の死を迎えます。
「自分の言ったことを信じてもらえない辛さ」がアスペルガータイプの旦那さんをもつ妻の状況と似ているため、「カサンドラ症候群」と呼ばれるようになりました。
「気持ちをわかってもらえない。」
まず、カサンドラ症候群に陥ると身体症状が生じます。
・胃痛
・生理不順
・不眠
・頭痛
など。
うつ病を発症することも
カサンドラ症候群はひどくなると「うつ」と診断されることもあります。
以下のような症状があれば医療機関への受診をおすすめします。
・自己否定
自分には価値がない、生きている意味を見出せない。
・抑うつ
つらい、むなしい、悲しい。気持ちが沈みやる気が起きない。
・無力感
自分はどう頑張っても何も変えられない気持ちになる。
・イライラ、不安、恐怖、焦燥感
感情の抑制もきかなくなります。
また、パニック障害(動悸や息切れ不安感)も併発しやすいため注意です。
カサンドラ妻とはどんな人でしょう。
実はカサンドラ症候群になる方には共通した性格も見られます。
それは社交的な頑張り屋さん。
周囲に相談することが苦手で自責の念にかられやすい。
他罰的傾向のある人は夫が悪い!と体調が悪くなる前に離脱するでしょう。
しかし、カサンドラ妻は自分を責めます。
カサンドラ妻はADHDの傾向をもつ人も多く、特性的に自尊心が低い。
「自分のせいではないか。」と考えがちなんです。
カサンドラさんは情緒的でいて論理性も高い。
他罰的で感情的思考の方はアスペ夫を責めて離脱するし、論理的思考の方はアスペと迎合できるのでカサンドラ状態になりません。
自責的で感情も論理性も大切にしているからドツボにはまります。
「自分のコミュニケーションを変えれば上手くいくのでは」
カサンドラ妻は夫を諦めていません。
本当は夫と仲良くなりたいと思っています。
人は愛がなければ生きていけない
なぜ、大切な人から心を無視されると、人は病んでしまうのでしょう。
それは、人は情緒的なやりとり(愛)がなければ死んでしまうからではないでしょうか。
少々強引な引用ではありますが、ある実験で、赤ちゃんを最低限の世話だけをし、話しかけず抱っこせず、目も合わせず育てました。
すると、被験者である赤ちゃんは全員死んでしまいました。
栄養を与えられ、衛生管理もされていたのに。
他の動物は栄養と衛生管理されていれば大きくなります。
でも頭脳を大きくさせることを生存戦略にしてきた人間は、コミュニケーションがないと生きていけないようです。
また、話はそれるかもしれませんが、裕福な国にと言われる先進国の自殺率は高い。
人は衣食住身体など物質面だけではなく、精神的な面での健康も重要なんですね。
では、そんなカサンドラ妻を追い詰めるアスペルガー夫はどんな人なのでしょう。
程度や個人差はあるけれど、共通しているのは「ふつう」が通用せずパートナーに「共感」しない点。
発生は110人に1人程度。
また、アスペルガーが現れる人は、ほぼ男性なのも特徴的です。
現在は診断名には使われていませんが、自閉症スペクトラム症(スペクトラムとは連続体を意味します)のひとつで発達障害であり、精神障害ではありません。
育ちや性格ではなく生まれつき(中枢神経の問題によるもの、つまり脳の問題)、理解や行動など問題行動が現れている状態です。
自閉症スペクトラム(連続体)の字のごとく、問題の現れ方に濃淡があります。他の疾患も複合されることも多いため分類は難しい。
アスペルガーは学習能力はあるため社会に適応できる人もいます。
知的にも言語能力にも問題のなく、本人も困っていないため気づかれないまま大人になるケースも多いのはこのためです。
・人の気持ちを直観的に理解できない、顔色を読めない
・合理的で損得勘定や数字や理屈で考える(目的、意味、報酬がないとやる気が出ない)
・予想外のことや抽象的なことが苦手(想像力がないためパニックになり暴言や批判に繋がる)
・こだわりが強く、五感が鋭すぎるか鈍感すぎる
・協調運動が苦手
合理的思考が求められる仕事の面ではアスペルガータイプは能力を発揮します。
つまり、アスペルガータイプは社会的地位の高い人にもいる。
情に流されず合理的に決断し、問題を解決できるからでしょう。
ただ一方で、お金にならない仕事や社会的な評価されないことへの価値を理解できません。
そのため、妻や子などに振り回される(と、感じる)と怒りに繋がります。
妻の友人付き合いやPTAや町内会での活動、家事や育児などお金にならない仕事を軽視します。
ではなぜアスペルガータイプは妻を追い詰めるのでしょうか。
それは「想像力」に乏しいから。
想像力に欠けるため突然の出来事に対処しきれません。
また、相手を気遣った想像もできません。
非アスペルガーは非言語のコミュニケーションを得意とします。むしろ、非言語コミュニケーションが7割。
しかし、アスペルガーは非言語コミュニケーションが苦手で言語コミュニケーションを必要とします。
想像力も足りないため、突然の相談や不満を訴えられることも苦手です。
相手の目線に立った思考が苦手だからです。
何を欲求されているかわからずに混乱し、自分を否定されていると受け取ってキレ返したり無視したり避けたりするのはそのためです。
相手の世界への想像も乏しいため、束縛することも。
妻が目の前にいないことに不安感と恐怖感を覚えやすいのです。
しつこく妻や子のスケジュールを聞き、電話やLINEの返信が遅いと怒るのはそのためです。
相手の気持ちが想像しにくいため疎外感を覚えやすく、自分を否定された気持ちになる。
そしてさも当然のようにカサンドラ妻を攻撃します。
自信家に見えるアスペ夫は不安感が強いんです。
「実は自分は利用されているのではないか。」
「騙されているんじゃないか。」
不安だからカサンドラ妻や子を「把握」しようとします。
「自分がコントロールする側にたつ」ことで不安を克服しようとする。
逆に振り回されたりコントロールしようとしてくることは、恐怖を感じて怒りの原動力になります。
「共感性はなく悪びれない(罪悪感がないように見える)性格」と聞くと、サイコパスを連想する方も多いのではないでしょうか。
たしかにサイコパスとアスペルガーには共通した性質や行動もあります。
特に「共感力のなさ」はサイコパスを連想させるのではないでしょうか。
また、どちらも人間関係を長続きさせるのは苦手で「孤独」という悩みも。
しかし、アスペルガーとサイコパスには決定的な違いはあります。
それは、「不安感や恐怖感の欠如」。
サイコパスは先天的に扁桃体(好き嫌いや恐怖など)を司る脳の一部が未発達です。
言葉もわからない赤ちゃんにヘビなど危険生物を見せると怖がります。
これは太古から人は恐怖を回避することで生をつないできた名残です。
ところがサイコパスとして生まれてきた赤ちゃんはヘビを怖がりません。
サイコパスは、恐怖や不安感も少なく、心拍数が低いのも特徴です。
ふつうの人には恐ろしい事も怖がらず、緊張もしません。
※後天的という説もあるが、親子三代に渡りサイコパシーの高い例や、現存するアマゾンの部族では物資が豊富なため人とつながるための共感性が必要なく、サイコパシーの高い人物の方が子供を持つ率が高くなっている地域もある。
逆に物資の乏しい地域では共感性の高い人が多く子孫を残しサイコパスの割合は低くなります。なので、環境もあるが遺伝との相関も高いそう。ある研究では40から50%は遺伝率見られるとのこと。
また、行動遺伝学者デヴィッド・リッケン (David T. Lykken) は、反社会的人格を「ソシオパス的人格」「サイコパス的人格」「性格神経症」の三つに大別し、「ソシオパス的人格は、親の育て方などによる後天的なもの」「サイコパス的人格は元来の性格、気質などの先天的なもの」として位置付けている。
・嘘つきで雄弁
・人前で緊張しない
・命知らず
・無気力
・心拍数低い
・損得勘定で動く
・欲望に忠実で衝動的
・読心術
・罰を恐れない
・共感性なく、人を操るために表情を読み経験で補う
アスペルガー症候群の男性は、正直でルールを守る傾向です。
心配性な方も多いし、相手の表情を読めません。
音などに敏感で怖がりでもあります。
ですので、行動を共にすればサイコパスとは違う事もわかります。
個人的な観察の範疇(はんちゅう)ですが、男性サイコパスは性にも奔放です。
おそらく、サイコパスは理性を司る前頭連合野の働きも鈍く、恐怖心もないため欲望を叶えることに忠実なため。
サイコパスは目的を達するためならルールの逸脱も、誰かが悲しい思いをする事も、それにより非難される事も気にしません。
アスペルガーも損得には敏感ですが、自分なりのルールを守った上で行動し、「正しさ」も行動基準です。
「人に非難される」など経験すると回避しようとします。
これも私見ですが、アスペルガー症候群は誠実で空気が読めず不器用な印象です。
しかしサイコパスは雄弁で魅力的な人も多い印象。共感性は低いものの、相手の顔色から読心し、操ろうとします。
旦那さん(少ないですが女性のアスペルガーも存在します)に、アスペルガーの特徴が見られるなら精神科、心療内科の受診をお勧めします。
地域の発達障害センターもありますが、医師が常勤ではない事も多い。
相談員が問診し、アスペルガーの傾向ありだと医療機関への診察を促されることになります。
また、心理士のおいている医大などの大きな病院で診断する必要もあります。
アスペルガーという特性を知って、夫・妻双方にコミュニケーションを改善する一助になり得ます。
妻の言うことはサッパリ聞かないアスペルガー旦那も、権威のある医師の意見は聞くことも。
しかしプライド高く仕事を持つアスペルガー夫は、受診を頑なに拒否することもあります。
大人のアスペルガー夫さんは、仕事もできて優秀な人。
困っているのはカサンドラ妻であり、本人は困っていないんです。
また、奥様も二択を迫られます。
「夫を障害ごと受け入れるか、否か。」
単に、愛情不足や育ち方、モラハラだと考えていたものは、夫の先天的な障碍(しょうがい)であると気づかされるからです。
「私が頑張れば夫は変わるに違いない。」という一抹の希望を、打ち砕かれる結果ともなるのですから。
それでも、自分は夫と生きていたいのか。
感謝や理解されないことは、受け入れる必要があると。
ただ、旦那さんにアスペルガーの診断がおりたとき「前向きに諦められました。」というカサンドラさんもいる。
「ああ、この人は私を理解することはないんだな」と、いい意味で何も期待しなくなったと。
受診や診断にこだわらなくても
ある精神科医からは次のように言われました。
社会に溶け込んでいるアスペルガーは、なかなか受診してくれないもの。
また、診断されるほどではないが性質の高い人もいる。
夫に家族が振り回されているのが問題であり、アスペルガーの診断自体にはこだわらなくていい。
結婚生活がうまくいかない理由
例え社会に適応しているアスペルガータイプも、なぜ家庭ではうまくいかないのでしょう。
多くの人(非アスペタイプ)は、情緒的なやりとりを家族など親しい間柄ではします。
それは喜びといった感情だけではなく、悲しい、つらい、怒りなどネガティブな感情を含めて情緒的交流をすることによって絆を深めます。
ところがアスペルガータイプは人の顔色を読んだり直観的に理解できません。
「過去、こう言った行動で非難された経験」から対応できることはあっても、本能からではないため、未経験のことは非対応。
そのため、結婚生活や子どもの誕生など情報や経験不足なフェーズで問題行動やパートナーを苦しめる言動が現れます。
また、損得勘定軸の価値観のため、家事や育児などお金にならない主婦の仕事を見下すのも特徴です。
アスペルガータイプは怒りや悲しみをぶつけても、「それはつらいよね。」という心からの共感をしません。
恋愛期間中は「意中の人を落とす」など目的(報酬)が明確にあるときには、経験から共感しているかのように振る舞うことも。
しかし、家庭という自分の生活に入ると、とたんに素の自分も出るためパートナーを困惑させます。
言葉は通じるのですが、想像力がないため行動に落とし込めないところもあります。
たとえば、カサンドラ妻が
「体調が悪いの。」というと、アスペ夫は
「大丈夫?休んだら?」とは言えます。(言えない方もいますが…)
しかし、実際に横になって休んでいると
「(家事などを)これやってないよね?」
「今日のご飯はどうしたらいいの?」
と文句を言うことも。
(体調が悪い=家事などをしてほしい)
という相手への想像をアスペタイプは苦手なんです。
また、アスペルガー症候群は損得勘定が物事の判断基準のため、妻が家事をしないことを不利益(損をしている)と捉えてしまい不快になります。
想像力が乏しいために、妻は家でゆっくりしていて自分だけが働いていると思うことも。
アスペタイプはこだわりが強く、ルールやルーティン変化の対応も苦手です。
空気も読めないのでカサンドラ妻に部下のようにハッキリ指摘し、傷つけます。
一人でいる時間がないとストレスでパニックを起こすため家族よりも自分の時間を優先します。
カサンドラ妻が感情的に訴えかけると、アスペ夫は理解できず逃げてしまい話し合いにはなりません。
よって、共同生活となるとカサンドラ妻を疲弊させていきます。
アスペを結婚前に見抜けないワケ
「好きで結婚したんでしょ。」
「なんでそんな人と結婚したんですか?」
夫からだけではなく周囲の声にも、二重に傷つくカサンドラ妻。
しかし、結婚や出産するまではアスペルガーを見抜くことはなかなかできません。
アスペルガーは知的にはなんら問題はなく、成功者やエリートにも。
また、1つ1つのエピソードとしては、ふつうの非アスペルガー男性にもあることです。
アスペルガータイプは駆け引きなしにストレートに愛を表現します。
映画や雑誌で見た通りにバラの花を持って告白することも。
また、「確実に褒められる」というインセンティブがわかるので婚約指輪を奮発したりします。
非アスペルガーの情緒的な人にとっては、「不器用だけど堅実で誠実なエリート」にうつるでしょう。
アスペルガータイプはカサンドラさんの優しさに安心感を覚えるようです。
恋愛期間中は体験で得た「こうしたら信頼される」「怒られる」を総動員して(外面)いるためアスペルガータイプは疲れてしまいます。
しかし家庭生活に慣れていくにつれて、アスペルガーは本能を隠さなくなるため(内面)「結婚して夫は豹変した!」となります。
子どもの誕生でカオスに拍車がかかる
アスペルガータイプは2者間のやりとりは、得意です。
しかし、3者間は苦手です。
ロボットが2体で話し合っている姿をみると、非アスペは「仲がよさそう」という感想を述べるのに対し、アスペルガータイプは「仲間外れにされて孤独を感じる。」という。
(ロボット相手なのに・・・?と疑問ですが、もとより他者に共感できないのでロボットも他人=妻も同じようなものと捉えているのかもしれません。自分以外モブキャラ。)
子どもが誕生するとアスペルガータイプは問題行動が現れます。
「ふつうの父親」を求めるカサンドラ妻を落胆させます。
妻と赤ちゃんが仲良くしていると、非アスペは「仲がいい」と思うところ、アスペは「孤独を感じる」のです。
妻をとられたと感じて赤ちゃんに敵意を向けるアスペもいれば、赤ちゃんに取り入ろうと甘やかすアスペもいます。
甘やかすアスペも「ふつう」を知らないことも多く、子どもに言われるがまま、カサンドラ妻が注意しているジュースや飴を買い与えたり、昼ごはんも夜ご飯もラーメンを与えたりすることも。
指摘しても「自分は優秀で成功していて正しい」を根拠に自己肯定感を保つアスペには受け付けられません。
学歴、成績、会社名、給料など数値や目に見えるものが自信の根拠だからです。
なので家事や育児など数値で測れないものの価値をとらえられません。
家事や育児に参加を頼んでも「俺と同じくらい稼いでから言え」というのはそのためです。(とんでもねぇ)
実際は、「お金にもならない情緒的ケアをしてくれること」はたいへん価値ある尊いものなのですが…。
子どもができてもマイペースに生活し続けます。
赤ちゃんが寝ている部屋の電気をつけたり、赤ちゃんがこれから寝る時間になってから家族で出かけたがることも。
赤ちゃんよりも自分のルーティンをこなす姿にカサンドラ妻はうんざりします。
対処としては「家族はチーム(ひとつ)」という概念をアスペタイプに学習させることです。
家族写真を飾ることも効果的といわれています。
オバマ大統領も「私たち」と演説し国をまとめていましたよね。
「私は〜」
「私たち〜の方がいいんじゃないかしら。」
「私たち家族〜」
と、主語を変えてみましょう。
カサンドラ妻は夫の発達障害に気が付いても、多くは離婚しません。
「経済的に恵まれているからでは」
「深刻さが足りないから」
という意見はありますが、そうでしょうか。
おそらく、アスペ夫の結婚前のイメージやエピソードを、カサンドラ妻は忘れられないためでしょう。
結婚前のアスペ夫は、今まで出逢ったどんな人よりも情熱的に、まっすぐに、不器用に、妻を求めます。
拒否しても何度もアプローチしてきた人もいるでしょう。
無邪気に真っすぐに、カサンドラ妻を求めて喜ばせようと、振り向かせようとしてくるアスペ夫。
カサンドラ妻たちはアスペ夫との馴れ初めを懐かしそうに話します。
「僕と結婚してくれるなんて夢みたいだ!ありがとう。」
「こんなにしっくりくる人は世界中どこ探してもいないと思ってた!」
ふつうなら照れくさくてできないようなことを、大真面目になんの下心もなくカサンドラ妻にします。
シャンパンタワーを贈り、ひざまずいて指輪を差し出し、バラのお風呂や花束を贈ります。
その時のアスペ夫の「純粋に喜ばせようとする姿」を、カサンドラ妻は今も忘れられないんです。
また、カサンドラ妻の抱えるコンプレックスも「そんなことぜんぜん構わないよ!」と自信たっぷりに丸ごと受け入れます。
その姿にカサンドラ妻は安心感を覚えるのでしょう。
結婚する前のアスペ夫はカサンドラ妻の自尊心を上げてセルフイメージを最高に高めてくれる存在です。
しかし時間がたつにつれて、夫は自尊心を削る存在に変わってしまった…。
セルフイメージが崩れ、自分を否定する気持ちに変わってしまっています。
相手を見抜く力(情緒と論理性を兼ね備えている)カサンドラ妻は、アスペルガーという言葉は知らなくても、なんとなく夫の特性からくるものであると見抜いています。
悪意があるわけでも、愛情がないわけでもない。
だけど共感はしてもらえないし、わかってくれない。
カサンドラは夫の面影を探しながら希望を持ち続けているのです。
アスペ夫と上手く付き合う方法
理解を示さないからと言って、カサンドラ妻を愛していないわけではないアスペ夫。
アスペルガーに合わせたコミュニケーションを取ることで、双方心地よい関係になれることも。
アスペルガーは生まれつきなため、それ自体は個性であり悪いことではありません。
アスペルガータイプは本来は純粋で不器用な人。
相手の感情には(たとえそれが奥様でも)興味はないため、理解されることは望めません。
しかし、問題行動を減らすように接することは可能です。
①1人の時間を与える
アスペルガーは自閉症の症状のうちの1つです。
1人の時間がないと強いストレスを感じてしまいます。
「どうして帰宅してすぐ家族と過ごさないの?」
と詰め寄ると、家に帰る前にカフェなどで1人時間を過ごしてから帰宅するようになるケースも。
障害からくるものなので、ここはカサンドラ側の理解も必要です。
②具体的に指示をする
アスペタイプは想像が苦手です。
具体的に伝えるようにしましょう。
「もう少し父親らしく〜」
「もう少し柔らかく言って!」は通じません。
前述の「体調が悪くて…。」ではなく、
「体調が悪いので、お食事をつくるのがつらいです。お弁当を3人前買ってきてくれませんか?」と、具体的に。
また、ミスを指摘すると自分を否定されたかのように感じ、逆に批判してくる体質です。
同じ内容をLINEするなどで共有し、証拠にしておきましょう。
アスペ夫が達成できなかった時に
「そんなこと言われていない!」
「言い方が悪い!」
など、パニックからの暴言を防ぐためにもなります。
アスペ夫は未来への想像が苦手です。
「文章」など残るものを毎回提示することで次第に学習していきます。
頼み事以外にも、
・事前にスケジュールをカレンダーに書いておく
・資料を共有する
・イベントの前には口頭以外にもメモやLINEなどでお知らせする
などすると安心しますし、時間はかかりますが学習していきます。
③第三者に介入してもらい学習させる
アスペルガータイプは本来は純粋で優しい人。
困らせるつもりはありません。
ただ、損得勘定が行動指針なので「妻が喜ぶ」くらいの報酬ではなかなか動けないんです。
しかし「他者に賞賛される」報酬を求め、「他者に非難される」ことは慎みます。
そこを利用しましょう。
ちょっとしたこと(家事や育児、妻へのサービスなど)をしただけでSNSに載せる、母親や友人に伝えるようにする。
また、知人家族と交流し、行動を褒めてもらったり指摘してもらう。
カップ1つ洗っても「俺は家事をしている!」と吹聴するので、逆にカサンドラ妻を疲れさせる部分ではありますが…。
④アスペ返し
アスペタイプは相手の表情を読むことや感情の想像も苦手です。
よって、気は利かない。
よく気の利くカサンドラ妻ほど腹は立つでしょう。
しかし、アスペタイプに悪気はありません。
アスペタイプ旦那をロボットだと思ってこちらも機械的な返答や気の利かないやりとりをして問題ありません。
なんなら、一切笑顔を見せなくなっても気づかれもしません。
たとえば、アスペタイプが「バスに乗り遅れた。」と言っていると、
カサンドラ妻は「大丈夫?困ったね。送っていくね!」とつい言ってしまうでしょう。
でも、逆の立場ならアスペタイプはカサンドラさんになにをしてくれますか?
カサンドラ妻も「そっか。乗り遅れて困っているんだね。」とだけ回答すれば良いです。
アスペタイプから「送迎お願いできませんか?」と具体的に言ってきたら手伝うくらいで良いでしょう。
率先してアスペタイプに何かしてあげても、「ありがとう(登録定型文)」と言われるか、下手したら手伝っているやり方にダメ出しまでしてきます。
「この人は手伝うのが好きなんだ。当たり前なんだ。」くらいの態度で接してきます。
感謝されないという不満はカサンドラさんに共通してみられる。
アスペタイプに笑顔で話しかけたり、気を利かせて優しくするほどカサンドラ妻は
「感謝されないこと」
「全く気持ちをお返しされないこと」
「こちらが困っても助けないこと。」
にモヤモヤも溜まります。
アスペとはいえ、旦那さんは1人の大人で他人です。
ADHDも併発している場合は多分に手間もかかりますが、世話を焼き過ぎず、可能な限り放っておきましょう。
まずはカサンドラ妻さん自身の心を守りましょう。
機械的に返答してみてください。
感情を乗せないほど、スムーズなやり取りになります。
⑤責めない
アスペルガータイプの攻撃は悪気がありません。
アスペタイプはどんなに小さなお願いや相談も「自分が完璧じゃないからだ!」と存在を否定された気分になり、妻を敵とみなしてしまいます。
「妻に十分与えていない自分」を責められたと感じてしまうんですね。(難しい)
伝え方には一工夫必要です。
・情報として知らせる
・専門家を通して知らせる
・友人家族などを通じて知らせる
・メリットを明確にして知らせる
・妻の独り言としてつぶやく
・紙など資料を置いておく
「電気つけっぱなしよ!」と注意すると「否定された!」と感じるので「電気代今月かかっているわ…。」と独り言を目を合わせずにつぶやく。
ADHDも併発しているとうっかりさんも多く、鍵をかけ忘れる、電気を消せない、携帯やカギをなくすなども多いですが責めてもいいことはありません。
妊娠した際には「妊婦に起きる身体や心の変化」「子ども」についての薄めの本をそっとアスペ夫の机に置いておくなど。
お金の使い方が極端な人もアスペには多いもの。
大金を株やビットコインに投資して失ってみたり、かと思えば普段はポイントカードでポイントを集めるのが趣味のしまり屋です。
家族に対してもお金を使いたがらないアスペ夫も多い。
「最低限のお金しか家にはいれたくない」
「努力して得た金銭は自分だけで使いたい」のは、成功など数字や見えるものにしがみついて自尊心を保つからです。
カサンドラからモノ申しても言い返されるだけ。
「家族はチーム」作戦を実施しつつ、信頼できるFPさんを見つけてアドバイスしてもらいましょう。
専門家の意見は素直にきくのもアスペ夫です。
カサンドラさんが困っている行動をアスペ夫に学習させ、 習慣化まで落とし込めるまで粘り強く接しましょう。
まず、夫のことはおいといて、心を落ち着ける方法を考えてみましょう。
何かの行動を起こすのはそれからでも遅くはありません。
①夫と距離を保つ
夫から(無自覚に)雑に扱われ続けて傷ついたカサンドラ妻は、一度離れることで心や身体を回復させましょう。
別居することで夫婦を続けられた例もあります。
また、人が病む時は、誰かを求めている時です。
情緒的なやりとりのできないアスペルガー夫に理解を求めても、期待はできません。
「夫婦だから」
「恋人だから」
と、当たり前に思うコミュニケーションを諦めなければ続きません。
アスペルガー夫の望む距離感で生活をする覚悟も必要です。
②自助会やカウンセラー、保健所・病院などを活用する
友人や家族などで味方はいませんか?
いない場合には
「カサンドラ症候群 自助会 地域名」で検索してみましょう。
カサンドラ症候群に悩んでいる方が集まる会は全国にあります。
同じような体験をされている方の話を聞くことで、心が楽になることも。
「私が感じた違和感やモヤモヤは普通の感覚だったんだ!」と、自尊心を回復するきっかけになります。
また、カサンドラ症候群の症例に詳しいカウンセラーの利用もお勧めです。
1時間5.6千円から1万円くらいが相場のようです。
お金を払うことで、知人には言いにくい本音を言えることもあるでしょう。
とはいえ、カウンセラーは未経験・無資格でも名乗れるため珠玉混合です。
人の弱みに付け込む宗教まがいのところもある。
安すぎるところは避けましょう。
SNSやホームページをチェックし、人となりや評価を観察しましょう。
初回相談は無料からの所もあるので、相性のあうカウンセラーさんに出逢えるまで何人かコンタクトを。
「そんなお金はない!」
「でもつらい!」
そんな場合は、お近くの保健所に配属されている相談員さんを利用してはいかがでしょうか。
役所にも、家庭の問題を無料で聞く相談員は配置されています。
市区町村のホームページから見るか、電話で問い合わせください。
無料なので人を選べない、繋がりにくいというデメリットはあります。
うつなどある場合は厚生労働省の「いのちの電話」を利用しても。
電話相談|自殺対策|厚生労働省
相談料は無料ですが、通話料はかかります。
また、相談員さんは、カサンドラ症候群やアスペルガー症候群に詳しくない可能性もあります。
でも、親身に話を聞いてもらえるだけで救われるときはありますよね。
「つらい。」
「眠れない。」
など、体調を崩している時には迷わず心療内科や精神科を受診しましょう。
特に、1ミリでも自殺を考えるならすぐさま病院へ。
睡眠を改善したり、つらさを軽減するお薬を処方してもらえます。
デメリットとしては、カウンセリングは医療点数も低く、専門の相談員(臨床心理士など)を置いていないクリニックも多いこと。
そのため、医師は症状(不眠、動悸、不安感など)を抑えることを念頭に、治療薬を処方することで対処することも多くなります。
ですので根本改善にはならない場合も。
ただ、「今のつらさ」を軽減し、体力を回復させて冷静に物を見たり進める手助けにはなる。
まずは体調を整えてから、ゆっくり考えましょう。
薬に抵抗のある方もいますが、薬を飲まずに日常生活に支障をきたすよりは、薬を飲んで日常生活を取り戻す方が回復は早い。
医師の指示以上の服薬をしないなど、決まりを守っていれば、あなたの健康や命を守る薬になります。
医師には、自分の夫はアスペルガーではないかと相談し、後日、夫婦での受診に繋げても良いと思います。
「私がつらくて心療内科に通っているから、一緒に受診してほしい。」など、カップルカウンセリングを受ける枕詞にできますね。
基本的にアスペルガー症候群の方はええかっこしいで優しいもの。
うまく頼めば聞いてもらえるかもしれません。
病院側も旦那さんを受診させる案を一緒に出してくれる時もあります。
ともかく、カサンドラ妻さんご自身の体調や心のケアを優先しましょう。
③情緒的時間を増やす
繰り返しますがアスペタイプにカサンドラ妻の悲しみや怒りが伝わることはありません。
離婚を申し出るまで平和に暮らしています。
子どもでも
お友達でも
悲しい、嬉しい、怒りなど、情緒的交流のできるタイプの人と出来るだけ過ごしましょう。
映画をみる、小説を読む、漫画を読むなどをして泣くのもお勧めです。
「本当は泣きたかった」気持ちに気づけます。
芸術は人を人たらしめるもの。
(アマプラでも見て泣きましょう。)
カサンドラさんに気を付けてほしいこと
注意していただきたいのは、異性に頼ること。
弱っていると、ちょっとした褒め言葉も嬉しくなり、人から利用されやすくなる。更なるドツボに巻き込まれる可能性もあります。
SNSの病みツイートや愚痴もいいですが、悪意を持った人が近づいてくることも。
距離の詰め方が強引な場合は警戒しましょう。
youtu.be
離婚するのも手
アスペルガーは先天的な特性です。
これ自体は良い悪い、ということはありません。
しかし、障碍があるからと言って一般社会で機能している成人が、誰かを傷つけていい理由になんてなりません。
共感性がない(悪気がない)からといっても、暴言は暴言でありモラハラです。
アスペルガー夫は悪気もない分、怒りをぶつけられません。
一般的なDVとは違い、「殴ったあとに優しくする」ハネムーン期さえないので、日々カサンドラさんの自尊心はすり減っていきます。
結婚してしまったからと言ってアスペ夫を受け入れる義務はありません。
「軽く扱われる」「雑に扱われる」と感じる人と一緒に居続けるのはつらいこと。
どれほどお金や物で満たされても、人の心は満たされない。
おそらくカサンドラさんが1番に欲しいものは「心の結びつき」。
古いたとえ話ですが故・ダイアナ妃は、夫の不倫相手カミラ夫人と対峙した時
カミラ「あなたは欲しいものをすべて手に入れた。世界中の男性があなたに恋しているし、2人のかわいい子供もいる。これ以上何を望むの?」と。
ダイアナは「私の夫よ。」と答えたそう。
(U-NEXTで皇室ドラマザ・クラウンを見よう)
夫がいて、家もあって、お金もあって、子どももいる。
だけど、心を通わす夫だけはいない。
悩むのも、子育ても、いつも私はひとりぼっち。
それは、辛くても当然です。
人間関係は距離により心地よさは決まります。
アスペルガー夫とはどんな距離でいるのがカサンドラ妻にとって居心地いいのか。
どんな距離なら夫を赦せるのか。
どんな距離なら夫に傷つけられないのか。
そして、カサンドラ妻はどんな人生を送りたいのか。
人生で何を手に入れたいのか。
どんな人でありたいのか。
見つめてみましょう。
より幸せになるために生きてみましょう。
「ざんねんな夫を持つ」人も、仕事や子育てなどに腐心し、夫を赦せる人はいるでしょう。
本来の家庭は、自分らしく安心していられる場所です。
それが1つ屋根の下で、アスペルガー夫に心を無視され続けるストレス、気遣いする日々に感情を出さないことは苦しいでしょう。
アスペ夫は無自覚に妻を「雑に」扱います。
体調の改善が見られない時には、離れることも考えましょう。
離婚を検討するまでに、ありとあらゆることを試し、絶望してきたはずです。
しあわせは、カサンドラ妻にとっては社会的成功でも、お金のある生活でも、ブランド品に囲まれることでもありません。
心や身体を壊してまで続けていいことは何1つありません。
離婚に踏み切れない要因は解決できます。
経済的なもの、
精神的なもの、
子どものこと、
夫の問題はコントロールできませんが、自分の問題は解決可能です。
カサンドラ妻がよりよく幸せになることを応援しております。
しあわせになりましょう。
離婚に関してはこちらの記事をご覧ください。
tckyaba.hatenablog.jp
回復するためには周囲の理解が必要
回復の第一歩目は「自分はカサンドラで夫はアスペかも」と気づくこと。
二歩目は「自分は悪くない」「夫も悪くはない」ことに気づくこと。
三歩目は「周囲に理解してもらう」こと。
「私が大人になれば」
「私が頑張れば」
「私が耐えれば」
と一人頑張っていたカサンドラ。
しかし原因は「夫の障碍によるもの」であったと気づきます。
「夫の特性からの行動で私は困っていた」と言語化し、理解することで、夫や自分への苛立ちや不信感、恐怖感はなくなります。
周りにも理解してもらいましょう。
無理解だった母親に「夫がアスペでり、自分はカサンドラ」と、本など(当ブログでも)を交えて説明しましょう。
特に父親への説得は医師やカウンセラーの診断は役立ちます。
「カサンドラ」の原因の1つであった「周囲から理解されない辛さ」から解放していきましょう。
「夫への接し方の問題」
「見抜けなかった落ち度」ではないことに周囲にも気づいてもらう。
親しい人からの理解はカサンドラ妻を救います。
アスペ夫も「家庭内(内面)」の問題ではなく、妻の父親や医療機関などを巻き込むことで「これは自分に解決が必要な社会的問題だ」という「目的化」は行動させるために必要です。
アスペルガーは問題解決は得意です。
「自分のコミュニケーションのどこに問題があるのか」を客観的に知ることで少数派ではありますが、行動に変化が見られ始めます。
友人を1人ご紹介します。
今は結婚・出産して専業主婦しているものの、国公立大学卒業の才女で目が大きく、上品な雰囲気の気配りきめ細やかな女性です。
彼女の旦那さんは、人から「すごい」と言われる職業です。
(私の狭い交友関係から個人を特定されるかもしれないので伏せますが…)
たとえばですが、医師、弁護士、有名企業の会社員…などと聞くとどんな男性を想像しますか?
立派で優秀、人格も素晴らしい人などの印象はあるかもしれません。
そして、「自閉症」ときくと、皆様はどんな想像をしますか?
IQが低い、パニックになる、学校にいけない…などを想像するかもしれません。
人には色々な先入観はあるでしょう。
友人と会っていると、よく夫の愚痴をこぼしていました。
「子どもをお願いしても、テレビみせて自分は携帯みてばかり…。」
「夫の実家に行ったのに、私たちを置き去りにして自分は部屋にこもったり散歩に1人で行ってしまう…。」
「夫はコミュニケーションに難があるの。」
ひとつひとつは、どこの家庭にもよくあるエピソードです。
私は笑いながら、「あるあるー!ほんっとパパってそんなもんだよねぇ。」とお話していました。
友人も「そんなものだよね。」と言いながらさみしそうな眼をしていたんです。
それが、1月後も2月後も同じような「夫とのコミュニケーション」の話をしてくるんです。
伏し目がちになり、元気がないように見える時もありました。
そこで、私はリアクションを変えてみました。
「それ、さみしいよ~。」
「いつもだときついね。」
「1人で子育てがんばってるね。」
「本当はパパに1番わかってほしいよね。」
大きな目をうるませて、口は泣くもんかとつぐんでこちらを見上げました。
友人の夫が自閉症なのかはわかりません。
障碍とまで言えるほどの程度なのかも…。
おそらく受診もしていないと思います。
だけど、友人は夫とコミュニケーションをとれないことに傷ついて悩んでいました。
旦那さんの悪口を言って元気になるのは、心が健全かな、と思うのですが(お読みになっているパパさんごめんなさい)そうは見えない時、もしかしてカサンドラさんなのかな?と想像してみてください。
かける言葉も変わってくるはずです。
10年来の友人で、大人の発達障害が広く認知される前にカサンドラ症候群に陥った方がいます。
パートナーの困った言動に振り回され、感謝や理解のなさに傷ついたと言います。
友人も周囲も性格だろうと認識していました。
しかし、友人はパートナーの
「感謝されないこと」
「共感性のなさ」
に悩み、調べに調べてカサンドラ症候群の概念にたどり着き、パートナーに精神科を受診させました。
パートナーには知的とADHDという診断が下されることに。
友人は「私が支えなきゃ」と、
時に叱り、
時に金貸し、
時に励まして、
10年以上パートナーと共存しました。
だけども深く感謝されることも、気持ちを配慮されることもない。
ある時、他愛なく私と友人でLINEで会話をしていました。
なんと、友人は突然彼からの卒業宣言したのです。
(※私の口が悪くてすみません…)
どれだけ周囲に反対されてもパートナーへの愛を貫いていたのに。
友人は、言いました。
パートナーは一緒にいて楽だし、いいところもある。
だけど、
「世話をしたい、
助けたい、
理解してあげている自分は偉い、
という自己満足もあったのでは。」と振り返りました。
そして、彼や旦那さんがアスペルガーかも?と悩む女性に対しては
「男子は共感力が足りないとか言うけれど、ここまで!?ということがあれば、少し疑わしいかもね。」と。
「パートナーが障害認定を受けた時には納得した。
そして理解していこうと。
ただ、理解するのと、理解し寄り添って生きていくこととはまた別だった。」と。
パートナーに障害があるから別れた方がいいとは個人的には思いません。
人を好きな時には、どんなことも受け入れたり、受け入れようとしてしまうもの。
ただ、自分が幸せじゃないなら、パートナーと離れる選択をし直すこともアリなんだな、と友人を見て考えさせられました。
パートナーに、障がいがあるから幸せになれないとは限らない。
だけど、パートナーと一緒にいて、自分は幸せじゃないと感じるなら…。
ご自身の幸せを大切にする選択をしても。
障がいは特性であり善いも悪いもない
念のためですが、アスペルガーを避けよう!という趣旨で書いているわけではありません。
ただ、こういう特性を持っている人がいるし、こういった苦しみもあるということを知っていただきたかったんです。
アスペルガーもカサンドラも、どちらも悪くはない。
出逢ってからたくさんの喜びや幸せもあったはずです。
私たちの今までの常識では、性格や行動は教養のように後天的な環境や本人の努力と考えるのを常識としてきました。
「改善できない人は努力がたりない」と。
しかし、脳科学などの発展により神経発達の障碍や、産まれつき人には特性があるということが判明してきています。
代々受け継いできた私たちの遺伝子に善しも悪いもありません。強いて言えばみんな良いのです。
私たちの持つ利己的な遺伝子には何らかの意図がありアスペルガー特性の人を残してきたはず。
周りにいる一見すると「迷惑な人」は、性格改善などの努力が足りないからではなく、生まれ持った個性かもしれません。
そうすると、私たちが「大多数の感覚」をもって産まれたことは「運がよかった」だけとも言えます。
虎がキリンに虎の気持ちわかってよ!と言ってもわからないし、キリンが虎にキリンに生活様式合わせるようにと言っても虎としても苦しい。
そう捉えることで腹も立ちにくくなることもあるのではないでしょうか。
また、そういった傾向の強い方も、自分自身の特性を知ることで問題行動を改善したりすることもできるでしょう。
「知ること」
そして「広めること」
「理解すること」
は、誰かを助けることに繋がります。
認め合える社会へ。
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元キャバ嬢の勧める後悔しない結婚相手の選び方
主な参考文献
図解も多くわかりやすい。
サラサラと読めますが専門家が書かれているので内容も充実しています。
セルフでアスペルガー、ADHDなどの簡易チェックができるページが参考になりました。
イラストも多様されわかりやすいし、内容も充実していました。最初の1冊目にオススメ。「あるある!」と首がちぎれそうになった本。
夫がアスペルガーのカサンドラ妻さんの体験記です。読んでいて共感しかなかった。
カサンドラ妻はやっぱり優しくて頑張り屋さんです。きっと、愛されたかったんだな、とハグしたい気持ちになりました。
生まれつきのものを悪いとは言えないでしょう。
そんな思想をすれば優生思想のナチスなど危険なものに通じてしまいます。
うまく障害と付き合っていくヒントをこの本からは拾えるかも。
医師と臨床心理士による共著です。
アスペタイプに困っているカサンドラ妻の心境を理論的に解説してくれます。内容が濃く、字を読むのを苦痛ではない方にはお勧めです。
個人的に1番読み込んだ本です。ホンマでっかTVでもおなじみの脳科学者中野信子さんによるサイコパスの解説書です。
サイコパスという言葉は市民権を得て独り歩きしているように思えます。
ほとんどの「自称サイコパス」はアスペルガーじゃないかと個人的には思うことも。
障害をファッションのようにとらえ、有名人・偉人もサイコパスだった!など持ち上げた影響なんじゃないかと感じます。
では、本当のサイコパスとはどういった人たちなのか?興味のある方にはお勧めします。
アスペルガータイプは、家庭に入ると豹変することも。
精神的DVやモラハラに、情緒的に反応するとエスカレートします。
ロボットのように対応しましょう。
取りつく島のないようにすると、攻撃は弱まります。
まずは心を安定させて安心してから離れる離れないなど重大な決断をすると良いでしょう。
カウンセラーの山崎さんは「未熟な夫」がいても幸せに生きられる!と断言されています。
明言は避けられていますが、アスペルガータイプといえる特徴の男性とその妻のエピソードや対処法が豊富な本です。
ザックリと本書のエッセンスをお伝えすると、「夫と心の距離をとりましょう。そして、夫以外のしあわせに注力しましょう。」という感じ。
しあわせは夫以外にもありますものね。
参照リンク
自閉症(自閉スペクトラム症)と遺伝との関係性|LITALICOジュニア|発達障害・学習障害の子供向け発達支援・幼児教室|療育ご検討の方にも
発達障害と障害者手帳 : 発達障害とは - 株式会社Kaien
⬇︎中野信子さんのYouTube動画で参考にしたもの
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逃げたい!でもストーカー!?という時の実用書
これまで読んだ本で一番ためになった
支援者側も知っておいたほうがいい柴田収弁護士先生監修の本